ブログ総閲覧数200万超&Twitterフォロワー数4000人超の野球ブロガー。草野球歴も10年程あります。
過去に、野球において自分自身が経験したことや失敗したこと、初心者の方に知っておいてほしい情報を多くの人に伝えたく、当サイト(プロ野球観戦の巣)を立ち上げ。
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2022年シーズンからMLBでピッチコムというものが導入されましたが、そもそも何に使うものでしょうか!?また、今後日本に導入されることはあるのでしょうか!?
今回の記事では、このような疑問に答えていきます。
今回の記事では、2022年にMLBで導入されたピッチコムについてあらゆる角度から解説していきます。
記事の本筋に入る前、私の自己紹介しておきましょう。
それでは、記事の最後までお付き合いください。
ピッチコムとは、2022年シーズンからMLBで導入されたもので、「捕手から投手にサインを伝達する際に使用する機器」のことです。
これまで、プロ野球では身振り手振りでサインを伝えることが当たり前だったので、機器を使ってサインを送るのは少し違和感を感じる人が多い顔もしれません。
かく言う私も、違和感を感じた1人ですね。
2022年シーズンでは、ピッチコムを利用してサインを伝達するのは「捕手→投手」に限られていましたが、2023年シーズンからは「投手→捕手」にサインを伝達することも可能となりました。
ピッチコムのルールは、以下の通り。
上記2つがピッチコムのルールとなっています。
投手と捕手だけがピッチコムを利用していると思われがちですが、野手も利用することができます。
つまり、捕手から投手に伝達したサインを、守ってる野手も受け取ることが可能になるわけです。
特に、センターラインを守る野手は、他の野手と比べてもサインプレーが多くなりがちなので、レシーバー(受信機)を所持することが多くなりそうです。
また、基本的にピッチコムは捕手が送信することが多いものの、ルール上は投手や他の野手でもサインを送信することが可能です。
ピッチコムの誕生によって、野球の風景がガラッと変わる予感がしますね。
ピッチコムの値段は公には公表されておりません。
ただ、米国のサイトには以下のように記述されています。
“Signals communicated via PitchCom may only be given by the catcher in the game. Signals may not be sent from the dugout, bullpen, a different player in the field, or anywhere else,” the memo said. “Clubs are responsible for their PitchCom devices. Any club that loses a transmitter or receiver will be charged a replacement fee of $5,000 per unit.”
MLB: Teams allowed to use PitchCom to limit sign stealing | khou.com
上記を和訳すると、「紛失した場合、1台5000ドルのペナルティがある」と書かれています。
つまり、現在のレートで74万円するというわけです。
この額を見る限り、ピッチコムの値段は相当高いものと予想できます。
ピッチコムは、画像の通り数字のついた9つのボタンと数字のない3つのボタンで構成されています。
球種やコースは、数字のついた9つのボタンを使って、サインを送ります。
ただし、ピッチコムでサインを伝える際、サインの受け手はレシーバーと呼ばれる受信機をつけていないといけません。
つまり、イメージとしては以下のようになります。
もちろん、サインのやり取りが逆転した場合、捕手がレシーバー、投手がピッチコムを操作する側になります。
ピッチコムの使い方について、以下の動画で詳しく解説されています。
具体的な使い方は、以下の通り。
このような流れで、ピッチコムを使っていきます。
結論から言うと、大きく3つあります。
具体的には、以下の通り。
それでは、上記の3つを深掘りしていきます。
昨今のMLBでは、サイン盗みが一時期話題になりました。
サイン盗みとは、その名の通り相手チームのサインを盗むことです。
これは、スポーツマンシップに反しており、プロ野球界ではやってはいけない行為の1つとして数えられていますが、従来のサイン交換の方法では、サインを複雑化することで防ぐしか方法がありません。
そこで登場したのが、本記事で紹介しているピッチコムです。
ピッチコムは、そもそも捕手から発せられるサインは目に見えませんし、サインのやりとりは暗号化されているため、抜き取ることはほぼ不可能です。
ピッチコム導入によって、サイン盗みの撲滅が期待されます。
2023年シーズンから、ピッチクロックが導入されることになり、より投球間隔の速度UPが求められます。
ピッチコムを導入することで、速度面で以下が期待できます。
上記3つから、投球間隔が今までより短くなり、結果的にピッチクロック対策につながることになります。
これは「ピッチクロック対策」にも関係している話ですが、昨今のMLBでは試合時間の短縮を目指しています。
それに伴い、ピッチクロックであったり、ワンポイント制度廃止といったルールが導入されてきたわけですが、ピッチコムも同様です。
ピッチコム本来の目的としては、サイン伝達を簡略化して、無駄な時間をなくすことを目的に導入された面が強いので、試合時間の短縮は大いに期待されていることでしょう。
ピッチコムに対して、選手からの評価はどんな感じなのでしょうか。
以下、ピッチコムを実際に使用した選手の評価です。
マイク・ズニーノ
“投手王国”ブルワーズは懐疑的でも、球界全体ではおおむね好評。今季から導入のサイン伝達時計ピッチコム「利用者の声」<SLUGGER> | THE DIGEST
「試合がスピードアップするのは間違いないだろうね」
シェーン・マクラナハン
“投手王国”ブルワーズは懐疑的でも、球界全体ではおおむね好評。今季から導入のサイン伝達時計ピッチコム「利用者の声」<SLUGGER> | THE DIGEST
「ピッチングに集中するという意味でも素晴らしいツールだよ」
ケンドール・グレイブマン
“投手王国”ブルワーズは懐疑的でも、球界全体ではおおむね好評。今季から導入のサイン伝達時計ピッチコム「利用者の声」<SLUGGER> | THE DIGEST
「将来使う可能性を排除するわけじゃないけど、今は昔ながらのやり方でいい」
数あるうちの一部を上記に掲載しましたが、MLB全体としては好意的な感想が多めと言ういんしょうですね。
ちなみにNPB(日本プロ野球)では導入されていませんが、中日の大野雄大投手もピッチコムに対する印象を語っていました。
大野雄大
MLBでサイン用電子機器“ピッチコム”導入…中日・大野雄「捕手の指を見て、首振って、頷いて投げるのが野球」:中日スポーツ・東京中日スポーツ
「試しはします。でもね。キャッチャーの指を見て、首を振って、うなずいて投げるのが野球って感じですよ。いろんなルールが改正されますが、いかにも野球っぽい部分ですから」
「いかにも野球っぽい部分」という言葉が、すごく私自身腑に落ちましたね。
ピッチャーとキャッチャーのサインのやりとりは、野球の醍醐味であり、「次何を投げるんだろう?」といった感じで、ファンの想像を掻き立てる間でもあります。
こういった瞬間がなくなるのは、少しプロ野球が味気なく感じるかもしれません。
結論から言うと、日本(NPB)でも導入されること可能性が高いです。
日本のプロ野球の仕組みやルールは、基本的にMLBにならってできています。
そのため、新しいルールや仕組みなどがMLBに導入されると、その数年後に日本でも導入されるケースが多いです。
例えば、以下の通り。
こんな感じで、MLBの後追いで導入されるルールも多いので、仮にMLBでピッチコムが好評の場合は、数年後に導入される可能性が高いですね。
それでは、今回の記事の重要POINTを改めてまとめていきます。
当サイト(プロ野球観戦の巣)では、本記事のように野球用語やルールについて多数の記事を投稿しています。
以下の記事では、当サイトで解説した野球用語やルールについてまとめているので、こちらもぜひご拝読ください。
今回の記事はここまでにしたいと思います。
楽しい野球観戦ライフをお送りください。
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