こんにちは、ヒロトニンです。
先日、下記のようなツイートをしました。
🔽歴代のプロ野球改革
— ヒロトニン@3度の飯🍱より阪神🐯 (@tiger_blog7240) January 13, 2020
✅コリジョンルール
✅申告敬遠
✅統一球
✅二段モーション
✅ボール•ストライク表記
打ち合いより投手戦を見るのが好きですが、統一球は度が過ぎましたね🧐
またメジャーで導入されるワンポイント制度廃止は野球の魅力を損ないますね😡#日本プロ野球#統一球 https://t.co/gxJoJmfT8O
このツイートでは最近のプロ野球界で行われた改革について思いつくだけ挙げてみたものです。
今回のトピックは歴代のプロ野球改革案に含まれている統一球の導入についてです。
この記事を書いている私はプロ野球観戦歴12年を超えていて、ファンでもある阪神の試合を中心に全試合欠かすことなく見てきました。
また、統一球が導入された2011年あたりのプロ野球界の様子も熟知しています。
そこで今回の記事では、統一球とは何かということから導入された理由やその頃のプロ野球界の様子について解説しつつ、後半では統一球についての私の意見を書いていこうと思います。
それでは、最後までお付き合いください。
※音声ラジオで聴きたい方は下記からどうぞ。
2011年プロ野球に導入された統一球とは!?
今回の記事の本質でもある統一球とは何かについて解説していこうと思います。
統一球とはその名前の通り統一された公式球を意味しています。
これだけではわからないと思うので、もう少し詳しく言うと、プロ野球の公式戦で使われるボールを全12球団同じ材質にしたものを言います。
この統一球が導入されたのが2011年になるのですが、それまでは各球団異なるボールを使っていました。
それもあってか2010年の日本プロ野球では打高投低と言われ、打者の成績がとんでもなく上がることとなりました。
*指標としては打率は3割、本塁打は30本、打点は100を超えると素晴らしいと言われる
この画像は2010年阪神タイガースのスタメン選手打撃成績を表にしたものです。
2010年の阪神打線を見ると信じられないと言う人は多いと思います。
なんたって、今の阪神タイガースは貧打にあえいでいますからね。
それはそうとして、それだけ2010年のプロ野球は飛ぶボールと言われていて、それを変えようとして導入されたのが統一球であります。
プロ野球の統一球が導入されたわけ【2つあります】
それではプロ野球の統一球が導入された理由について解説していこうと思います。
さっきのところでも少し理由についてはネタバラシしてしまったのですが、大きく2つあります。
・公平性を保つため
・国際試合の球質に合わせるため
それではこの2つの理由をそれぞれ深掘りしていきます。
公平性を保つため
今回の記事の最初のところでも書いた通り、統一球の本来の目的の一つに公式球を揃えると言う意味がありました。
この統一球が導入されたのが2011年からでしたが、それまではセ・リーグとパ・リーグでそれぞれ使っているボールが違っていました。
それによって、この球団が使っているボールは飛びやすいけど、あの球団のが使っているボールは飛びにくいと言うようなことがあり、公平性が保てないという議論がされるようになりました。
そして、2010年のプロ野球では「飛ぶボール」と表現されているように、当たればピンポン球のように飛び、多くの打者が最高成績を残すこととなりました。
これを受けてNPB(日本プロ野球機構)は公式球の改革に乗り出して、全12球団のボールを統一するという結論を出しました。
国際試合の球質に合わせるため
日本プロ野球に統一球が導入された理由はこれが一番大きいかもしれませんね。
統一球が導入されたのが2011年になりますが、その2年後の2013年にはWBC(ワールドベースボールクラシック)が控えていました。
また、日本と海外で使っているボールが違うため国際試合で海外の国と対戦したときに、日本人選手がうまくボールに適応できないと言う事例がそれまでけっこうありました。
そう言うのもあって、統一球を日本プロ野球に取り入れていこうと言う流れになったようです。
その際に日本独自でボールを作るのではなく、海外のボールの材質に合わせていき、日本人選手が国際試合で違和感なく試合ができるようにするという目的もありました。
統一球が導入された後のプロ野球界の様子
ここまで、統一球について色々と解説してきましたが、その後日本プロ野球はどのように変わっていったのでしょうか。
その後のプロ野球界では大きく2つのことが起きてしまいました。
・野手の成績が前年に比べて大幅に下がる
・NPBが統一球の反発係数の変更を隠蔽する
それではこの2つの事を詳細に解説していこうと思います。
野手の成績が前年に比べて大幅に下がる
2010年日本プロ野球界では「飛ぶボール」と言われていて、打者の成績が飛躍的に伸びました。
しかし、2011年から統一球が導入された事で前年とは一変して打高投低から極端な投高打低に変わってしまいました。
それはなぜかというと、ボールがこれまで高反発であったのが低反発に変わったからです。
また、当時の統一球について「明らかにメジャーの球のほうが飛ぶ」と証言した選手もいたぐらい、統一球は飛ばなかったようです。
プレシーズンマッチではメジャーのチームが守備の時にはメジャーの公式球を、日本チームが守備のときには日本の統一球を使った。そのため巨人と阪神の各打者はメジャー球を打つことになったのだが、「明らかにメジャー球の方が飛ぶ」という複数の選手の証言を聞いた。
また、この飛ばない統一球によって選手生命を縮めてしまった選手も中にはいました。
元巨人小笠原道大氏と元中日の和田一浩氏です。2人の成績を見ていたいと思います。
*指標としては打率は3割、本塁打は30本、打点は100を超えると素晴らしいと言われる
この2人は日本球界を代表するバッターで統一球が導入されるまで素晴らしい成績を残していました。
しかし、統一球が導入された2011年からの成績を見てみると明らかに打撃成績が下がっていることがわかると思います。
この2選手のように、日本プロ野球界では統一球の影響で打者にとって極端に不利な状況が作られてしまいました。
NPBが統一球の反発係数の変更を隠蔽する
統一球による飛ばないボールは2011年から2012年にわたって使われていましたが、2013年から突如飛ぶボールに変わることとなります。
実際には本来の反発係数の数値に戻したということが正しいのですが、これまでが飛ばなさすぎてそのように錯覚したのかもしれませんね。
しかし、この反発係数の調整をNPB側は公に宣言をせずに勝手に調節をして、そのボールを公式戦で使うこととなります。
そしてNPB側はボールを制作しているミズノ社に統一球の問い合わせに対して「何も変わっていない」というように口封じしたとされています。
何も知らない選手や視聴者の方々は大混乱ですよね。
何もわざわざ隠れてすることでもないのにと思っちゃいそうですが、これには背景があります。
それは2012年の途中にNPB側はボールの検査をしたときに反発係数の基準値よりも下の数値が出てしまったことに関係しています。
つまり、2012年の公式戦のボールは違反球で試合をしていたということになります。
このような背景があり、NPB側は公にはしたくないという心理が出て、このような流れに至ったと思います。
仮に、隠蔽をせずに公の場でしっかりと「反発係数を変えた」と発言をすればこのようなことにはならなかったかもしれませんね。
統一球が導入された頃のプロ野球を見てきて感じたこと
統一球が導入された2011年より前からずっとプロ野球を見てきているので、この時期にどんな野球が展開されていたのかしっかりと記憶にあります。
そんな私が統一球が導入された頃のプロ野球を見て感じたのは、この頃の野球はとてもつまらなかったですね。
これについては下記のようにツイートしてます。
🔽統一球について⚾️
— ヒロトニン@3度の飯🍱より阪神🐯 (@tiger_blog7240) January 14, 2020
2011~2012にかけて使われていた低反発球のことで、導入によって前年に比べて軒並みに打者の成績が落ちた。
この頃の野球は投手戦が好きだった僕も嫌でしたね😅
特に阪神が中日に対してナゴヤドームでの勝率が低いのもこの時の印象が個人的にとても強いですね😇#統一球
個人的に野球を見ている中で打撃戦か投手戦どちらが好きかと言われたら、投手戦の方が好きです。
しかし、この頃の野球は投手戦というよりかは動きがなさすぎて、野球本来の面白さというものが欠けていたように思えます。
今でこそ統一球の反発係数などの問題は改善されていますが、またこの頃の何の動きのない野球を永遠と見させられるのはもう御免ですね。
それくらい当時の野球は面白くありませんでしたね。
まとめ:ボール1つで野球が変わります
それでは今回の記事の重要ポイントを改めて確認していきたいと思います.
- 統一球とは公平性と国際試合対策として取り入れられた。
- 2011年から2012年までは低反発の影響もあって投高打低の傾向が強くなる
- 統一球の影響で選手生命が絶たれた選手も少なからずいる。
- 2013年に従来の基準のボールに変わるが、NPB側はそれを公の場で宣言せずに公式戦に導入する。
- ボール1つで野球は変わってしまう。
2010年から2011年にかけて公式球が統一球に変更になったことで、それまでの野球とは違った景色が見られました。
これはつまりどういうことかというと、ボール1つでプロ野球の風景が様変わりしてしまうということを意味しています。
当時、統一球の導入だけではなくストライクゾーンの変更など他の要因もあったとは思いますが、野球の風景が変わったということは事実であり間違ってはいないと思います。
この時期を知っているというだけあって、選手生命を守ると言う意味でもボールの変更には慎重にならなければいけない部分であると痛感させられましたね。
今回の記事はここまでにしたいと思います。
それでは楽しい野球観戦ライフをお送りください。
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