ブログ総閲覧数200万超&Twitterフォロワー数4000人超の野球ブロガー。草野球歴も10年程あります。
過去に、野球において自分自身が経験したことや失敗したこと、初心者の方に知っておいてほしい情報を多くの人に伝えたく、当サイト(プロ野球観戦の巣)を立ち上げ。
当サイト(プロ野球観戦の巣)を通じて、野球の面白さや楽しさを伝えるべく、本日もブログやSNSで情報発信しています。
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最近、プロ野球を見ていると実況や解説者の口から「QS(クオリティースタート)」という言葉をよく聞きます。あまり、聞き馴染みのない言葉なので、どういう意味なのかよくわかりません。プロ野球に詳しい方にぜひ教えていただきたいです。
今回の記事では、このような疑問に答えていきます。
これまで、先発ピッチャーの優秀度を測るための指標として、勝ち星が挙げられていたと思います。
しかし、近年上記のような考えが少しずつ変化してきています。
具体的には、勝ち星は味方チームとの兼ね合いで変動する指標であるため、ピッチャーの優秀度を測る指標として全幅の信頼を置くことはおかしいという見方が増えてきました。
そこで、登場したのが今回紹介するQS(クオリティースタート)という考え方です。
これを知っておくと、あなた自身でどの先発投手が優秀なのか判断する際に非常に便利な指標なので、ぜひ本記事を通して覚えていただきたいですね。
記事の本筋に入る前に、私の自己紹介をしておきましょう。
それでは、記事の最後までお付き合いください。
野球におけるQS(クオリティースタート)とは、投手を評価する指標の1つになります。
元々は、メジャーリーグでよく使われていた指標ですが、最近では日本でもよく耳にするようになりました。
QS(クオリティースタート)の定義・成立条件は、以下の通り。
先発投手が6イニング以上を投げ、かつ3自責点以内
また、6回3失点の場合であっても、7回以降に4点目を献上した場合は、QS(クオリティースタート)としてカウントされません。
結論から言うと、QS(クオリティースタート)の回数が多ければ多いほど優秀な先発ピッチャーと言えます。
プロ野球を見ていると、いいピッチングをしているけど勝ち星がなかなかつかない先発ピッチャーを見る事がありませんか?
上記のようなピッチャーの場合、これまでの日本における評価制度では、なかなか評価しづらいものでした。
その参考例になるのが、沢村賞のノミネート基準かなと思います。
具体的には、以下の通り。
上記を見ると、勝利数であったり、完投数、防御率などが投手を評価する上で重要な指標だった事がわかると思います。
しかし、2018年に上記の項目に加えて、「先発で登板した全試合に占める、投球回数7回で自責点3点以内」と言う項目が追加され、QS(クオリティースタート)も投手の優秀さを測る上で重要な項目であることが、広く認識されるようになりました。
こういった感じで、QS(クオリティースタート)は先発投手を評価する上で欠かせない指標になりつつありますね。
以下、セ・リーグとパ・リーグのQS(クオリティースタート)数ランキングTOP5です。
順位 | 選手名 | 試合数 | QS数 |
1 | 柳裕也 | 26 | 20 |
2 | 大瀬良大地 | 23 | 20 |
3 | 森下暢仁 | 24 | 19 |
4 | 青柳晃洋 | 25 | 18 |
5 | 九里亜蓮 | 25 | 17 |
順位 | 選手名 | 試合数 | QS数 |
1 | 山本由伸 | 26 | 23 |
2 | 上沢直之 | 24 | 21 |
3 | マルティネス | 21 | 20 |
4 | 伊藤大海 | 23 | 17 |
4 | 田中将大 | 23 | 17 |
4 | 高橋光成 | 27 | 17 |
上記を見てみると、QS数が多ければ多いほど、優秀な投手である事がわかりますね。
ここから見ても、QS(クオリティスタート)が先発投手の優秀度を測る上で、必須な指標であると言えるでしょう。
本記事を読んでいるあなたは、ぜひ覚えていただきたいですね。
結論から言うと、大きく4つあります。
具体的には、下記の通り。
それでは、上記の4つを深堀していきます。
QS率は、先発登板数に対してのQS(クオリティスタート)の割合を表しています。
具体的な計算方法は、以下の通り。
QS率 = QS ÷ 先発登板数
QS率が高いと言うことは、つまり安定した投球を高確率で行う事ができる投手であると言えます。
ちなみに、2021年のQS率ランキングは以下の通りです。
順位 | 選手名 | QS率 |
1 | 大瀬良大地 | 87.0 |
2 | 森下暢仁 | 79.2 |
3 | 柳裕也 | 76.9 |
4 | 大野雄大 | 72.7 |
5 | 青柳晃洋 | 72.0 |
順位 | 選手名 | QS率 |
1 | 山本由伸 | 88.5 |
2 | 上沢直之 | 87.5 |
3 | 伊藤大海 | 73.9 |
3 | 田中将大 | 73.9 |
5 | 高橋光成 | 65.4 |
ここで注目したいのが、セ・リーグに大野投手、パ・リーグに田中投手がランクインしていることです。
大野投手の勝ち星は7勝、田中投手の勝ち星は4勝とそこまで活躍している感じには見えませんが、QS率で見ると非常に安定した投球を続けている事がわかりますね。
このように、援護がなく勝ち星に恵まれない投手であっても、安定した投球を続けていればQS率で可視化できることがわかると思います。
そういう意味で、QSであったりQS率は今後非常に重要視される指標かなと思いますね。
年俸の査定にも影響してくると思うので、投手のモチベも上がると言えるでしょう。
結論から言うと、QS(クオリティスタート)をさらに進化させたものです。
具体的には、「7イニング以上を投げ、かつ2自責点以内で抑える」ことで成立する指標です。
また、HQS(ハイクオリティスタート)を連発できる投手や安定して達成できる投手は、各球団のエース級の投手と言えるでしょう。
意味としては、QS(クオリティスタート)を達成したにも関わらず負け投手になることを言います。
具体的には、6回3失点で抑えたのに味方打線が援護する事ができずに、結果的に負け投手になるといった感じですね。
最近では、オリックスの山本投手が2020年シーズンに、好投を見せるも援護点がなく敗戦投手になるといったことがよくありました。
そんな、山本投手も2021年シーズンは18勝して沢村賞を受賞しました。
味方の援護点がないため敗戦投手になってしまっていましたが、QS率は依然高かったので、援護点さえ見込む事ができれば勝ち星は自ずと増えると予想されていました。
2021年シーズンはその通りの結果になったのではないかと思いますね。
タフ・ロスが多い投手は、援護点が見込めるチームに移籍したり、打線が得点力を上げる事ができれば勝てる投手に変貌する事ができると言えるでしょう。
こちらもあまり聞き馴染みのない言葉ですね。
結論から言うと、QS(クオリティスタート)といった安定した投球をする事ができなかったにも関わらず、勝利投手になることを言います。
具体的には、6回5失点といった感じで試合は作れなかったけど、味方打線がそれ以上に援護点を与えてくれて勝利投手になるといった感じですね。
特に打線が強力なチームでよく見られる現象かなと思います。
それでは、今回の記事の重要POINTを改めてまとめていきます。
近年、QS(クオリティスタート)という考え方が広まりつつあり、その重要性は増しています。
具体的には、これまで先発ピッチャーの優秀度を測るためによく見られていた勝ち星とほぼ同等の価値まで上がってきているといっても過言ではないです。
また、ニュース記事などでもよくQS(クオリティスタート)という言葉をよく聞くようになってきていることから、今後も耳にする事が多くなっていくでしょう。
そんな、QS(クオリティスタート)ではありますが、それを信頼しすぎるのもあまりよくありません。
指標というものはメリットもあれば、デメリットもあります。
やはり、まだ日本の中でも勝ち星であったり、防御率、完投数といった指標に重きを置いている風潮はあるので、あくまで数あるうちの1つの指標として考えておくといいでしょう。
少なくとも、このQS(クオリティスタート)の意味や何を示しているのかがわかると、野球観戦の幅は確実に広がるので、ぜひ覚えておいてほしいです。
当サイト(プロ野球観戦の巣)では、本記事のように野球用語やルールについて多数の記事を投稿しています。
以下の記事では、当サイトで解説した野球用語やルールについてまとめているので、こちらもぜひご拝読ください。
セイバーメトリクスについても別記事で解説していますので、こちらも合わせてどうぞ。
それでは、今回の記事はここまでにしたいと思います。
楽しい野球観戦ライフをお送りください。
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