野球の実況でよく聞く「クロスファイヤー」とは正確にはどのような意味なのでしょうか!?また、クロスファイヤーは右投手の場合、投げることができないのですか!?プロ野球に詳しい方にぜひ教えていただきたいです。
今回の記事では、このような疑問に答えていきます。
本記事でわかること
- クロスファイヤーの意味とは!?
- クロスファイヤーの効果・リスク
- クロスファイヤーが美しい投手3選
今回の記事では、投手の真骨頂でもあり見せ場でもある「クロスファイヤー」について解説していきます。
具体的には、クロスファイヤーの意味を図解や動画で解説しつつ、クロスファイヤーの効果やリスク、実例についても紹介していきます。
記事の本筋に入る前に私の自己紹介をしておきましょう。
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それでは、記事の最後までお付き合いください。
目次
クロスファイヤーとは!?
クロスファイヤーとは、投手が投じる「相手打者の内角をえぐるようなストレート」のことを指します。
具体的には、以下のようなボールのことを言います。
すごく美しいボールですよね。
このように、相手打者の内角を突くようなストレートのことをクロスファイヤーと言います。
クロスファイヤーを図解で解説
では、クロスファイヤーを今度は図解で解説してみます。
具体的には、以下の通り。
上記の図解の通りで、いい感じにホームベースの対角をかすっていることがわかります。
図解で見るとわかると思いますが、ボールの軌道がホームベースの上をクロスして通過しているように見えますよね。
このクロスして通過する様子から、クロスファイヤーという言葉が生まれました。
クロスファイヤーは右投手でも投げられるのか!?
プロ野球を見ていると、「クロスファイヤー=左投手が投げる内角ストレート」という印象を持つ方が多いと思います。
事実、実況を聞いていると、左投手は右打者の内角にズバッとストレートが決まった時に、「クロスファイヤー」と表現されることが多いです。
しかし実際のところ、「クロスファイヤー=左投手が投げる内角ストレート」は間違っており、正確には「左右関係なく相手打者の内角に投げるストレートのこと」をクロスファイヤーと言います。
では、なぜ「クロスファイヤー=左投手が投げる内角ストレート」と思われているのでしょうか。
考えられる理由としては、以下の通り。
- カメラのアングル上、左投手の方が角度がつきやすいから
- 捕手が左手でキャッチングするため、右投手の時よりも角度がつきやすいから
いずれも、「角度」がキーワードになってくるかと思います。
あくまで私の考えではありますが、上記の理由から「クロスファイヤー=左投手が投げる内角ストレート」というイメージが広まったのかなと思いますね。
クロスファイヤーを投げる効果・リスクとは!?
プロ野球を見ていても、クロスファイヤーが決まった瞬間、相手打者は手も足も出ない場面が非常に目につきます。
それだけ、クロスファイヤーには絶大な効果があるわけですが、そこにはリスクはつきものです。
野球観戦をする上でも、クロスファイヤーを投じる効果やリスクも知っておくと、さらに深いレベルで野球を見ることができるので、こちらで紹介していこうと思います。
クロスファイヤーを投げる効果
結論から言うと、大きく3つあります。
具体的には、以下の通り。
- 相手打者に踏み込ませない
- 食い込んでくるため、当たってもつまりやすい
- 見逃し三振をとりやすい
上記の3つが効果として挙げられます。
クロスファイヤーの場合、左投手が右打者相手に、右投手が左打者にそれぞれ投げるストレートなので、普通のインコースに投げるボールとは異なります。
具体的には、ストレートでありながらも若干カット気味の回転のストレートになりやすいので、相手打者は非常に打ちづらいですし、見逃し三振もとりやすいボールになりやすいです。
また、仮にそこで決め球にならなくても、相手打者に踏み込ませないと言うメリットもあるため、外角のボールで打ち取ると言うこともしやすくなります。
クロスファイヤーを投げるリスク
結論から言うと、大きく3つあります。
- コントロールミスすると、デッドボールになる
- コントロールに自信がないと投げづらい
- 腕の振りが甘くなると、打たれやすい
クロスファイヤーは非常に高度な技術を要するボールです。
プロ野球を見ていると、簡単に投げているように錯覚しますが、実際は非常に難易度の高いボールです。
もっと具体的に言うと、投手の心技体がしっかり整っていないと相手打者に打たれやすいボールとも言えます。
なので、中途半端な気持ちで投げてしまうと、一気に相手打者の打ち頃のボールに変貌してしまいます。
これは、個人的な主観ですが、クロスファイヤーを投げられる投手はやはり一流の投手が多いです。
なんせ、心技体がしっかりと揃っていないと投げられないボールですし、エース級の投手は、この野球人としての心技体がしっかりと備わっている選手が多いです。
したがって、「クロスファイヤーが投げられる=エースピッチャー」と言う公式は、あながち間違っていないと思いますね。
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【厳選】クロスファイヤーが美しい投手3選
最後に、私基準でクロスファイヤーが美しい投手を3人あげていこうと思います。
具体的には、以下の3選手です。
それでは、上記の3選手のクロスファイヤーを深掘りしていきます。
【クロスファイヤーが美しい投手1】能見篤史
こちらは、2014年CSの対広島戦で炸裂したクロスファイヤーです。
具体的には、會澤選手に投じた見逃し三振に斬ってとったボールで、非常に美しいです。
また、この緊迫した場面であのボールが投げ切れるのは流石ですし、まさに心技体が全て揃ったボールと言えるでしょう。
【クロスファイヤーが美しい投手2】宮城大弥
こちらは、昨年高卒2年目で2桁勝利を達成し、大ブレークを果たした宮城投手が投げたボールです。
投げたコースも絶妙ですし、スリークォータ気味で投げるため、角度も非常についたストレートでした。
何度見ても、飽きないボールです。
【クロスファイヤーが美しい投手3】中川皓太
巨人の不動のセットアッパーである中川投手のクロスファイヤーです。
中川投手もスリークォーター気味にボールを投げる投手であるため、右打者のインコースに投げるボールは非常に角度がつきやすいです。
また、中川投手の場合は、右足が一塁方向に向くクロスステップで投げる投球フォームのため、角度がさらにつき、打者としては手が出しづらかったボールと言えるでしょう。
角度という意味では、この3人の中では一番角度がついているのではないかと思いますね。
こちらも何度でも見てられる美しいボールです。
【野球用語】クロスファイヤーとは!?意味や効果などを図解で徹底解説!!:まとめ
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それでは、今回の記事の重要POINTを改めてまとめていきます。
今回の記事の重要POINT
- クロスファイヤーとは、投手が投じる「相手打者の内角をえぐるようなストレート」のことを指す
- クロスファイヤーには左右関係ない
- クロスファイヤーの効果は、「踏み込ませない」、「見逃し三振が取れる」、「詰まらせられる」の3つがある
- クロスファイヤーのリスクは、生半可な気持ちで投げると痛打を喰らう可能性があることや、制球力が必要であることが挙げられる
野球を見ていると、クロスファイヤーとは左投手が右打者の内角に投げるストレートと言う印象を持つと思いますが、厳密には違います。
具体的には、左右は関係なく左投手が右打者に、右投手が左打者の内角に投げるストレートのことを指します。
また、クロスファイヤーは見逃し三振をとるまでがセットという印象を持っている方もいると思いますが、これも誤解で投じた後の結果は関係ないです。
本記事を通して、クロスファイヤーについて理解していただけたでしょうか。
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それでは、今回の記事はここまでにしたいと思います。
楽しい野球観戦ライフをお送りください。
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